けんちゃんの建設業IT講座:第1章①節 積算と見積り及び単一工種歩掛り
まず、積算についての考え方ね。
僕の持論を言うと、
積算というものには、複数の動作の流れがないわけ。
積算は単一作業(単一工種明細)を数量表から分析積上する事。
積算も見積りも一緒なんだ、
考え方は。
どこから来るかと言うと、民間だろうとどこだろうと
見積りすると言うことは、
数量の拾い出しとその積上げをするという事。
役所発注の仕事には設計図書と数量表がついてくる。
でも、数量表がもともと来てないところは、
それについて図面をおこす。
図面のあるやつからから数量を拾うわけ。
ボリュームとか面積とか拾って、
それについて、ひと工種ずつに積み上げるわけ。
それが積算なのよ。
積算であり、見積りというやつなんだ。
それには、「動」が入ってない。「静」なわけ。
机の上だけで、
それを図面から拾い上げた数量について
積み上げしていこうというのが、
今の積算方式。
何で、積算基準というのが存在するかというと、
基準がなければ
数量を積算するのに、担当者担当者の考え方で
10人役かかるとか、20人役かかるとか一緒のボリュームとか
それに対して考え方が個人個人みんなまちまちなのよ。
それに手心とか、しょうがないけど、間違いがおこりやすい。
そうした時は、昔から作っているのは
こういうマニュアルに沿って
不公平がないような、
現場がひとつひとつ違うものについて積算するのに、
工事を構成している部分部分を全部分けてやって
工種明細というものにして、
そればっかりした時はいくらかかるのか?
たとえば、床堀り、掘削というのだけ考えたときは
機械の能力によって一日中床堀りさせるということで、
それなら歩掛り取るのも可能になるんだ。
そういうデータを業者に床堀りはどのくらいかかるかとか、調査かけたり、
機械メーカーに
「一日にどのくらい掘れます、この機械は・・・」
というのがある。
じゃあ、やってみろとメーカーさんに実際にお願いして、
1日中堀らんでも、
1時間させて×8すれば1日の能力ということになるから、
ロスも含めて7.5とかするけど、
そうしたときに単品単品の歩掛りは取れるわけ。
それが、その歩掛りを調査しながら、
莫大なお金と労力をかけて集大成したのが、
積算基準なのよ。
だから、標準積算がなんであるかという意味は、
積算基準に沿って
国民から税金がきたのを無駄に使わないように
不公平のないように、
これだけはかかるであろうという適切な基準に従って
担当者が違っても金額は同じになるように
不公平のない発注をしようと、いう考え方にのっとってやっている。
これが、「静」の積算、積み上げである。