原価管理の仕組み
原価管理のしくみを社内で構築するには簡単なようで難しい。
なぜならいくつかの要因があるのだが、
まず一番良くあるケースが「監督まかせ」である。
会社のルールとしての原価管理手法が確立されていないケース。
そして工事を受注してからの手順が曖昧であり
監督さん次第で管理レベルが異なってしまう事もよくある。
または今まで通りのやり方に依存していることや
会社が決めたやり方やルールがないケースである。
そうなれば経営者の不安は現場が完成し清算が終わるまで続く事となる。
ではいかにして原価管理の仕組みを構築するのかを考えてみると。
まずはじめに現場の原価管理が会社の経営にどれぐらい重要なのかという
レベルを再認識したうえで経営方針として取り組まなければ
良い仕組みや良いシステムを構築する事はできない。
その為の勉強会なども有効である。
意外と一般管理費ってなに?という監督さんもいるはずだろう。
そして原価管理する為には当然予算ありきとなり実行予算の必要性は大きくなる。
実行予算とはあくまでも予定の原価である事を忘れてはならない。
またしっかりとした予算でなければ原価管理も当然しっかり管理する事ができないだろう。
しっかりとはどういう事なのかを考えてみると実際の現場の運用に耐えられる仕組みでなければならない。
予算や原価管理はあくまでも机上の作業となるが、そのベースとなるものはあくまでも現場である。
現場とは常に動いており、その動的な現場をコントロールする計画が工程管理となる。
この工程計画が日進量や施工歩掛といった予算の元となるのである。
そういった根拠となるものがしっかりしている事がとても重要であり初めて原価管理の仕組みも構築できるのである。
なんだか難しい表現でやはり原価管理は難しいと思われるかもしれないが決してむずかしくはない。
大事な事は今できる事を一つずつ見直していく事が
良い原価管理の仕組みをつくるスタートとなる。
まずは今日いくらコストが発生したのか計算する事が利益追求の始まりなのである。
そうすれば必ず今まで無駄にしていたものがたくさん見えてくるはずだ。